Engraver Sansについて 「Engraver Sans (エングレイバー・サンズ)」は「Midiety (ミディエティー)」という名前で1990年にデザインされた書体が基になっており、完成は1995年。何から何までではないが、「Midiety」が「Martin Gothic (マーティン・ゴシック)」という書体にかなりそっくりであることが判明し、新しくデザインし直したのである。幾何学的でシンプルで、少し個性的な書体というのが当初のデザインのゴールだったが、例えば「Futura (フーツラ)」にもともと存在した小文字のバリエーション(判読性に劣るという理由で実際には活字として発売されなかった)の様なもう少し遊びのある書体へと軌道修正した。「Futura」は幾何学的でモダンな書体だが、同時に各々の文字のプロポーションからはクラシカルな雰囲気も漂っている。「Engraver Sans」はこれを参考にしながら、カリグラフィーやアンシャルなどのスタイルにヒントを得てデザインされた。 Engraver Sans is designed by Yamaoka Yasuhiro 1995.